

- グロースハッカーって何?
- Webマーケターと何が違うの?
- どんなスキルがあればグロースハッカーになれるの?
こんな疑問にお答えします。
アメリカで一番セクシーな職業、グロースハッカーとは
アメリカで広まりつつある『グロースハッカー』と言う職業をご存知でしょうか?
日本でも2014年頃に流行り掛けたものの、イマイチ浸透せずに終わってしまいました。
ですがインターネット検索をチャネル(経路)とした行動が当たり前となった今、再びグロースハッカーという職業が世界中で注目を集めています。
特にWeb関係者やブロガーは、間違いなく日本でも浸透するであろうグロースハッカーという職種の概念を今のうちにマークしておきましょう。
目次
グロースハッカーとは?

グロースハッカーとはWebマーケティングを利用し、最小限の時間とリソースで最大限の効果を出す仕事のこと。
ただし、「グロースハッカーの仕事はコレ」などと正確には規定されていないため、職業というよりも概念い近いです。
インターネットが発達した今、マーケティングはWebを使ったWebマーケティングが主流になりました。
Webマーケターは広告戦略やデータ解析を主なタスクとしていますが、グロースハッカーはより事業の成長を見越した改善アイデアや、人の心理を利用した企画の立ち上げ力が必要となります。
Webマーケターとグロースハッカーの違いは?
Webマーケターが得意とするフェーズは、事業が立ち上がり軌道に乗りかけて成長フェーズになったところです。
広告戦略やユーザーデータの解析など、事業をさらに拡大させることが求められます。
それに対してグロースハッカーは、会社の目的を理解し、事業の成長にこだわる必要があります。
その上でマーケティングを利用し、自社のサービスとユーザーを結びつける戦略を立案・実行します。
Webマーケターは事業が軌道に乗ってから、グロースハッカーは事業の立ち上げに力を発揮するということですね。
ショーン・エリスが唱えた「グロースハッカー」の役割
ショーン・エリスというアメリカのWebマーケターが自身のブログで『スタートアップ企業にはグロースハッカーが必要だ』と唱えたのが、グロースハッカーという概念が誕生するきっかけでした。
ショーン・エリス氏はオンラインストレージサービスである「DropBox」のマーケティング責任者を務めた偉大なWebマーケターです。
エリス氏はDropBoxを退任後、様々なスタートアップ企業(=ベンチャー企業)の立ち上げに携わることが多くなりました。
そのとき『事業の立ち上げには従来のWebマーケターではなく、全く別種類のマーケターが必要だ』と感じたのです。
Webマーケティングのプロが会社の立ち上げ時に欲しい必要な人材が、会社の方針を理解し持続可能な事業を立案し運用まで任せられる新しいWebマーケター『グロースハッカー』だったというわけです。
世界を変えた、グロースハックの事例

グロースハッカーの役割が理解できたところで、実際に活用されたグロースハッキングの事例を紹介します。
僕たちが知っているような有名で、かつここ最近出てきたサービスには間違いなくグロースハッカーが裏で活躍をしています。
オバマ大統領が取り入れた「A/Bテスト」
2007年に行われたアメリカ大統領選で、オバマ元大統領は『どうすればWebサイトからメール会員に登録してくれるか?』という問題にぶつかっていました。
メール会員が増えれば増えるほど、意思を伝える機会が増えて投票が増えます。さらに寄付にも繋がるので、会員獲得は大統領選の生命線でもありました。
オバマ元大統領が取り入れたのがA/Bテスト。戦略を立案・実行したのはダン・シロカー氏というグロースハッカーでした。
(A/BテストとはWebサイトのデザインを複数用意し最も成果が出るものを探る作業)

ホームページでは様々なサイトデザインを用意し、常に更新を繰り返しました。
その都度、デザインや写真、バナーの位置まで細かく微調整したそうです。
その結果、中央のサイトが『最も効果的』と判断しサイトを実装。140%も登録者のコンバージョン率が上がったことでオバマ氏は見事当選を果たしました。
世界初のフリーメールアドレス『HotMail』
現在は終了してしまいましたが、マイクロソフトが4億で買収したHotMailは世界初のフリーメールアドレスとして注目を集めていました。(今のGmail的な立ち位置)
とはいえ、まだスタートアップだったHotMailは革新的なサービスであるにも関わらず、広告予算がなく認知度も低い状態。
しかもこの時代は看板やラジオの広告枠を利用することが普通でした。Webマーケティングなんてまだないですもんね。
そんなある時、投資家の一人が『HotMailの一番下に自動で”無料でHotMailを開きませんか? ”と入れてみようよ!』と提案。なんとこの機能をつけた1時間後には100人が登録をしていたそう。
そしてその日から1日に1000人がHotMailに登録し、創業者がインドの友達にメールを送った3週間後にはインド人ユーザーが30万人も増えたとのこと。インド、人口多いですもんねw
こうしてHotMailは広告予算をほとんど使わずに当時のインターネット人口の12%にまでHotMailを開設させることに成功しました。
インスタグラム

今は誰もが利用するフォトSNSである”インスタ”。ここにもグロースハックの軌跡があります。
元々は、いくつかのフィルター機能を持つ1つのカメラアプリに過ぎませんでした。
それが、インスタグラムに投稿するとTwitterやFacebookでも投稿できる連携や、よりユーザーが頻繁に訪れるよう、気軽に投稿できる”ストーリーズ”の導入など新しい改善を次々にローンチ。
実はインスタグラムはFacebookに買収されているんですよ。より、連携がしやすいように。
グロースハッカーに必要なものって?
グロースハッカーという仕事は明確に定義されているものではないので『これがあれば成れる』というものはありませんが、自分なりに必要だと思うものをまとめてみました。

要素1.継続力
これをやって終わり!ではなく、繰り返し行われるデータ検証と改善立案の繰り返しが必要になります。粘り強さとコミット力がなければ結果が出る前に挫折してしまうでしょう。
要素2.大衆の心理を読む心
Webの解析といえど、その向こうにいるのは人。だから人の心を動かすことを考え抜く必要があります。パソコンオタクでは難しい。人を喜ばせることを知っている必要があります。
要素3.探究心
『この施策の策にゴールがあるのだろうか』という自分との戦いの繰り返しです。その道のりを楽しむことができればグロースハッカーとして適任かもしれません。
スキル1.プロダクトの改善力
Webを生業とする以上、グロースハッカーはエンジニアの要素も持ち合わせている必要があります。技術的に可能なのか、スケジュール感が間に合うのか、など理解できている必要があります。
スキル2.分析能力
ユーザーとのつながりを証明するものは数字しかありません。主観を排除し、数字と向き合うことが求められます。
スキル3.事業の理解力
事業を理解し、開発・推進できる要素がないとグロースハッカーは務まりません。ただの分析屋ではなく、ユーザーの着地点と自社のマネタイズを考えるセンスと経験が必要です。
このブログを見てくれている方はブロガーさんも多いので、役に立てるようグロースハックの記事をこれからも上げていきます!
それでは、また。