今回は
「ベンチャー企業に転職したい!」
「でもベンチャー企業ってどうやって選べばいいの…?」
「ブラックなところは嫌だな…」
そんな考えを持っている方にピッタリの記事となっています。

ここ数年でテクノロジーがもたらした変化と浸透スピードには目を見張るものがありますよね。
そして、そんなイノベーションを起こしている企業の中には、ガレージから始まったベンチャー企業(スタートアップ企業)ということも良くある話です。
この日本では長らく「大手企業に入れば一生安泰」と言われてきましたが、そんな大手神話も崩れ去っていることはビジネスマンなら誰もが知っていますよね。
そんな背景からベンチャー企業やスタートアップ企業への転職に興味を持つ人も増えてきていると思います。しかし、いざ転職するとなると、どんな基準で会社を選んだり、リスクを恐れたり、躊躇してしまう人も多いのが実情です。
でもご安心ください。この記事では3社のベンチャー企業での経験があり、キャリアコンサルタントとして多くの求職者をベンチャー企業に転職させてきた自分が、優良なベンチャー企業の選び方を紹介します。
大手企業には大手企業の魅力がありますが、一生に一度の人生、ベンチャー企業でガムシャラに働いてスキルと給料を荒稼ぎするというのもいい経験。
この記事を読んでくれた方が恐れることなくベンチャー企業への転職を踏み出してくれれば、こんなに嬉しいことはありません。
目次
- 優良なベンチャー企業を選ぶ5つのポイント
- すでに黒字化している
- 成長フェーズが自分に合っている
- ①シードステージ
- ②アーリーステージ
- ③ミドルステージ
- ④レーターステージ
- 成長する市場で勝負をしている
- 働きやすい環境作りに力を入れている
- 社内のITリテラシーが高い
- 優良なベンチャー企業で働くメリット
- 裁量権が大きい
- レベルの高い人と仕事ができる
- 幅広い業務を経験できる
- ベンチャー企業のデメリット
- 福利厚生は少ない
- 研修がなく即実践
- 要チェック!ベンチャー企業選びで気にしたい5つのポイント
- 安定した基盤事業がある
- 副業OK。している人も多い
- 定時で上がれる雰囲気
- オフィスがランクアップしている
- 社長がおごってくれる
- まとめ:優良なベンチャー企業は”社員がイキイキしている”
優良なベンチャー企業を選ぶ5つのポイント

ベンチャー企業というと
「家に帰るのは毎日終電…」
「休日出勤も当たり前…」
漠然とそんなイメージを持っていませんか?
結論から言うと、それは大きな間違いです。
成長が見込めてスキルアップができ、バランスをしっかり取れる働きやすいベンチャー企業はたくさんあります。
ここでは優良なベンチャー企業を選ぶときにこれだけは選んで欲しい5つのポイントをまとめました。
すでに黒字化している
断言します。これが一番大事です。
それはなぜか。資金力、成長の見通し、新規事業への投資力、社長やメンバーの能力が揃っているからです。
オフィスの費用や人件費よりも利益が上回り、会社が潤うというのは想像以上に大変。それでも黒字化しているということは、今いる社長やメンバーが優秀な証。そこでは仕事環境も学べるスキルも高いレベルが期待できる、と言えるでしょう。
この黒字化していることの大切さは、このあとのすべての解説に関わってきます。覚えておきましょう。
成長フェーズが自分に合っている
ベンチャー企業といっても、メンバーが5人しかいないようなスタートアップから、社員が500人もいて上場しているベンチャーまで様々。そもそもベンチャーとは会社の規模ではなく、挑戦的な事業やチャレンジングな会社の風土を指す言葉です。
ベンチャー企業やスタートアップには大きく分けて4つのフェーズがあります。
①シードステージ
シードとは「種」のこと。このステージではまだ創業間もなかったり、創業せずに商品の構想を練っている段階のことを指します。
まだ会社と言えるほどの形態ではないため、求人サイトで探せるフェーズではありません。
スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアッキがAppleをガレージで立ち上げたような状態をイメージすると分かりやすいかもしれませんね。
②アーリーステージ
商品やサービスが完成して、少人数ながら顧客ができてる状態です。
創業1~3年目はこのステージであることが多く、従業員が10人以下のスタートアップはこのフェーズだと言えるでしょう。
③ミドルステージ
サービスや商品の売り上げが軌道に乗ってきて、従業員も30人以上になるとミドルステージになります。企業としてはここが踏ん張りどころで、グッと伸びるか停滞するかはこの時期にかかっていると言ってもいいでしょう。
最初に作ったサービスで得た資金を使い新規事業を立ち上げたり、会社の制度を整えたり…個人的にはこのフェーズが一番やりがいを感じますね。
コアメンバーとして会社を大きくしたり、上場時のストックオプションももらえる可能性がある、なにかと旨みの多いフェーズです。
④レーターステージ
ここまでくると上場やその予備軍としてメディアに取り上げられることも多くなります。
従業員も100人以上になり、社内制度やコンプライアンスを整える必要が出てきます。社会的責務が大きくなる分、社風をしっかり作り上げないと働きにくい企業になってしまいます。
売り上げも何十億となるのでビジネスのダイナミックさを味わいたいならこのフェーズがいいでしょう。
成長する市場で勝負をしている
船長が航海図を読み間違えれば遭難してしまうのと同じように、経営者が成長する事業を見極められているか、というのはとても大切なポイントです。
例えば今さら群雄割拠の求人広告事業に乗り込むのはかなり厳しいですよね。すでに完成しきっている事業に参入すると他社と差別化が図れずに、結局は長時間労働で売り上げを作るしかなくなり、社員は疲弊していきます。
「この事業は絶対に当たるんだ!理由は~」と熱意をもって語れるリーダーがいる事業に参入するのがベストです。
働きやすい環境作りに力を入れている
当然ですが会社の財産は社員です。誰もが快適に働きやすい会社作り素晴らしいサービスを生み出すことはGoogleやAmazonが証明しています。
しかし残念ながら、社員を駒扱いし、疲弊したら切り捨てればいいと考えている経営者も少なくありません。
オフィスが汚い、社員が増えても広いところに引っ越そうとしない、清掃サービスが入らない、トイレが男女共用といったベンチャー企業は応募を控えた方がよいでしょう。
社員のパフォーマンスを上げることが会社の業績に結び付くという長期的な目線を持つ会社を選びましょう。
社内のITリテラシーが高い
これからの時代、ITが事業を作っていくことは間違いありません。
BtoBでもBtoCでも、ITの知識や技術を知っていないとサービスを提供することができません。
しかしITの情報はすぐに古くなるので、常に社員同士で情報交換し続ける必要があります。
社内制度で知識をアップデートするための書籍の購入ができたり、知識を仕入れ続ける意欲がある人が多い環境が整っているところで働くべきです。
優良なベンチャー企業で働くメリット

良いベンチャー企業を選ぶためのポイントを説明してきましたが、上記を意識して会社を選べばこのようなメリットを享受することができます。
裁量権が大きい
若い人はよく「裁量権が欲しい」と言いますよね。それを受けて企業側も求人広告に決まり文句のように「若くても裁量権を持って仕事できます!」と書いています。
裁量権があるというと部下を顎でこき使ったり、なんとなくカッコいいからという理由で欲しがる人が多いようです。
確かに若いうちから裁量権も持てることは大切。しかし、裁量権を持つべき本当の理由は意思決定する機会が増える=責任を持つことになるからです。
自分で責任を持って意思決定し、事業を絶対に成功させるためにフルコミットする経験は若いうちに経験しておくべきですね。
人は年を取れば取るほど失敗を恐れて保守的な選択をしがちです。
そういう意味でも失敗が許される若いうちに裁量権を持てる仕事にチャレンジするべきだと言えるでしょう。
レベルの高い人と仕事ができる
これも断言します。若いうちは目標になる人の近くで仕事をさせてもらうべきです。
それはなぜか。目標になる人がいれば、自分がどんなスキルを身に付けて、どんなスタンスで仕事に取り組めばいいか分かるからです。
わからないことはすぐに聞けるし、間違っていたらすぐにフィードバックしてもらえます。ビジネスパーソンとしてこんなに幸せなことはありません。
絶対に成功に導いてくれる最高の教科書があるようなものです。
余談ですが、世界最高のサッカー選手と称されるFCバルセロナのメッシは、まだプロになりたての18歳のときにロナウジーニョの遊び心を大切にしたサッカーのスタイルに大きな影響を受けたと語っています。
一流になりたければ一流のそばに身を置くこと。レベルの高い環境にいることで最速の成長が期待できます。
幅広い業務を経験できる
大手企業に属しているときは、一つの駒になるしかありません。
事業のスキームがすでに確立されているため、個人がスタンドプレーをすると組織全体が機能しなくなってしまうからです。
前述の裁量権の話にも繋がりますが「責任を持って事業したい」「自分の意思を事業に反映させてい」と思う人は、ベンチャーでの仕事が向いていると言えます。
ベンチャー企業のデメリット

ここまでベンチャー企業の魅力を解説してきましたが、もちろんデメリットもあります。
勢いだけでベンチャー企業に転職をしてしまうと、入社した後に理想とのギャップに苦しむこともしばしば。
事前にしっかり踏まえた上で転職をしましょう。
福利厚生は少ない
ベンチャー企業やスタートアップに福利厚生は期待しないほうがいいです。むしろ無いのが当たり前だと思って探した方がいいでしょう。
ただし、社員が増えて事業も安定してくるミドルステージぐらいになると書籍購入費やセミナーの受講料を負担してくれるところも。
リゾート施設を格安で使えるようなタイプではなく、個人や組織の成長を促すタイプの福利厚生は多いです。
研修がなく即実践
ベンチャー企業は基本的に研修がありません。
大手であれば1、2ヶ月の研修を通して事業を理解し、先輩に付いてもらいながら少しずつ仕事に慣れていくことが多いです。
しかしベンチャーには研修をするリソース(時間や人材)が整っていないことがほとんど。
入社して即実践、ということが多いです。そのため面接で「すぐに業務に入れる」アピールをすることが大切になります。
要チェック!ベンチャー企業選びで気にしたい5つのポイント

ここからは優良なベンチャー企業に共通しているポイントをご紹介します。
これらはたまたま共通しているわけではなく、良い会社はそういったルールや雰囲気を意図的に作っているんです。
これから受けよう!と思っているベンチャー企業がある際はぜひ参考にしてもらいたいです。
安定した基盤事業がある
前述しましたが、ベンチャー企業といえど安定した基盤がないとブラック化する可能性が高いです。
しっかりした事業基盤がある会社は積極的に新規事業の立ち上げや、快適な職場環境への投資ができます。
優良なベンチャー企業とブラックなベンチャー企業を分けるのはこの安定した基盤事業があるかないか。
転職前にはしっかり確認しておくことが大切です。
副業OK。している人も多い
最近は大手企業での副業解禁が話題になっていますよね。(今更かよ…って感じですが)
最近はアフィリエイターを採用する企業もいるみたいです。
→【求人】目指すは、”全社員アフィリエイター”
実は社員に副業をやらせることってとても合理的なんです。
社員が副業で安定した収入を稼げれば会社としても優秀なプレイヤーを抱えることができますし、副業で得たスキルを本業に還元してもらうこともできますよね。つまり、禁止する理由がないのです。
だから会社が副業をOKしているところには優秀なマーケターがいることが多いですよ。副業の代名詞であるアフィリエイトなんかは情報が命なので、情報感度が高い人が多いですしね。
自分も副業をやりたい!と思っている方は副業OKの会社を選ぶと、副業で稼いでいる人にノウハウを教えてもらえるかもしれません。
定時で上がれる雰囲気
優良なベンチャー企業は無理な働き方をしないと業績が傾く、なんてことがありません。
しっかり時間内で働けば利益をあげることができる事業基盤を整えています。
もちろんときには残業が必要なこともありますが「上司がいるから帰れない…」という雰囲気はないです、。
まぁ意欲の高い人が集まるベンチャーは熱中しすぎて時間を忘れて仕事しちゃう人も多いんですけどね。
オフィスがランクアップしている
優良なベンチャー企業を選ぶ際は、会社がどのようにオフィスを移転してきたかをチェックしておきましょう。
徐々にアクセスが良くなっているか?広く快適な環境になっているか?=ランクアップしていれば事業成長している、ということに繋がります。
見落としがちですがオフィス環境の発展は会社の業績伸長と比例しているんですね。
面接の時には「これまでのオフィス」「これからどんな場所にオフィスを構えたいか」を聞けばさりげなくリサーチできますよ。
社長がおごってくれる
少しケチくさい話題ですが、社長が一番稼いでいることが大事。それ以上に社員が稼ぐことはできないから。
社長の稼ぎが伸びていることが社員の給与を引き上げることに直結します。
そして社員が10人くらいいてもサラッと払ってくれる社長だといいですね。懐の広い社長と一緒に仕事をしたいものです。
まとめ:優良なベンチャー企業は”社員がイキイキしている”
良いベンチャー企業には優秀な人材、つまり稼げる人材が集まります。
では、稼げる人材が集まるベンチャー企業はどんなところでしょう?
それは”社員がイキイキできる会社”。具体的にいうと裁量権があったり、副業などの人生を豊かにする手段を快くOKしてくれる会社です。
とはいえ、全てが完璧に揃っている会社なんてありません。ベンチャー企業であればなおさらです。
でもこれから事業を作っていきたい!ダイナミックな成長を味わいたい!という方は多少の福利厚生には目をつむり、ぜひベンチャー企業で仕事をして欲しいと思います。
会社選びで大切なの「これだけは譲れない」という基準を作ること。
自分にあったベンチャー企業を選ぶためにはしっかりリサーチし、たくさん面接を受けることが大切です。