「仕事についていけない」と感じたら振り返って5つの欲しいこと

うえの
元キャリアコンサルタントの上野 翔平(@sho_hey0222)です。

「仕事についていけない…」「周りの人がこなせることを自分だけできない…」

こうなってしまうと仕事に苦手意識が芽生えてどんどん会社にいきたくなくなる、という悪循環にハマってしまったという相談をよく受けます。

この悩みは特に社会人になったばかりの若手や転職したばかりの方に多いです。

ふてくされたり落ち込んだりするのは簡単ですが、そのままでいいとは思っていないはず。

しかも実はこの考え、自信を無くした故の思い込みであることがほとんどです。

この記事では「仕事についていけない」人が自信を付けて仕事に夢中になれる考え方を解説します。

「給与分のはたらきができていない」ことが自信を失う原因

「仕事についていけない」と自信を失う人のほとんどが、冷静に自分の置かれた立場を考えられていません。

特に当てはまるのが営業系の会社や部署の人です。

私も新卒から2年間、求人広告系の営業職に就いていたからよく分かるのですが、売れないことが悪、という風潮の組織にいると冷静に振り返る暇もありません。

「給料分の売り上げを作らないと…」「自分だけノルマに届かない…」

つまり給与分のはたらきをしていないと痛感すると「自分は赤字人材」と思ってしまい、いたたまれなくなってしまうのです。

 

でもちょっと待ってください。

売り上げに貢献することはもちろん大事ですが、本当にそれだけでしょうか?

会社が数人しかいないスタートアップならまだしも、ほとんどの会社は安定して売り上げを作る仕組みを持っているはず。(だから人を雇う余裕があるし、もし仕組みがないならその会社は危険)

あなたが今すぐに売り上げに貢献できないからといって焦る必要はありません。

まずはなぜ自分で「仕事についていけない」と思ったのか冷静に振り返り、原因を突き止めて、努力するのがベストです。

ただ落ち込んでふさぎ込んだり、転職を考えるのは時期早少。このご時世、いつでも転職できると安心して、今の環境を生かすべく振り返ることが大切なのです。

仕事についていけないと感じたら振り返る5つのポイント

感情的に「仕事についていけない」と思うのはとてももったいないこと。

自信をもって仕事をすれば楽しくなってもっと仕事をしたくなるし、自信を失えば会社に行くのが苦痛になってしまう。

だから感情的に「自分は向いていない」と判断するのではなく、冷静についていけないと感じた原因を振り返る必要があります。

落ち着いて考えると「なんでこんなことで悩んでたんだろう!」と思えることがほとんどです。

冷静に考えるコツは客観的に自分を見ること。違う部署の人や第3者になったつもりで自分のスキルや取り組む姿勢を見直してみましょう。

①誰と比べてついていけないと感じたのか

仕事についていけない、と落ち込む原因は大体これです。

先輩や経験者と自分のスキルを比べていませんか?入社や部署移動したばかりでできないのは当たり前。

もし上司が経験者と自分のスキルを比べて給料を査定していたら頭おかしいです。やっている年数が違うからです。

スタート地点が違うのによーいドン、で負けた気がしてしまうのは勘違いです。

むしろ今の環境にいるということはその先輩と同じレベルに上がるチャンスだと捉えるべきでしょう。

②いつからついていけないと感じたのか

入社して1年間は成長期間だと思って取り組むべきです。

根拠のない自信を持っている人ほど、思ったよりできなくて凹む傾向があります。

経験者枠として採用されている訳ではない限り、数か月で「ついていけない」と判断するのは時期早少です。

③同じミスを繰り返してしまう

人間だれしも一度にあれもこれも覚えなきゃ、と焦るほどパニックになり、ミスを繰り返してしまいます。

そんな人に共通するのがメモを取っていないこと。

緊張状態で教わったことはすぐに吹き飛んでしまいます。そして注意されてまたミス…という悪循環にハマっているだけの可能性も。

人から何かを教わるときは「ちょっといいですか」といってメモを取る習慣を身に付けましょう。

熱心に覚えようとする人にキツく当たる人はいませんよ。

④上司や同僚にアドバイスをもらったか

これを忘れがちな人が非常に多いです。

日本人は謙虚が美徳とされているので「僕、仕事できます!」と堂々と言う人はあまりいません。自分はできないのでもっと鍛錬を積むべき!と思わせる教育を受けてきたので、知らず知らずのうちに凹みがちなのです。

そんなときは自分にいつ番近い存在である上司や同僚に自信がないことを打ち明けてみましょう。

ストレートなアドバイスをもらうことで弱点が見えたり、自分の長所を見直せます。振り返りをすることはビジネスの基礎なので、フィードバックをもらわずに勝手に凹むのはやめましょう。

⑤ついていけないと感じて乗り越えたことはあるか

これまでの自分の人生を振り返って同じように「ついていけない」と思った経験があったはずです。

そのときはどうでしたでしょうか?

「上手くはなかったけどやりきった」「今もなんとか続いている」

完璧にクリアできていなくても、ある程度こなせていれば問題ありません。最低限の継続力があなたにはあるからです。

今までなんとかなったけど、今回ばかりは無理!ということはほとんどありません。

以前にもキツい、と思って乗り越えた経験があるのなら今回も大丈夫な可能性が高いです。

仕事についていけないと感じやすい人

もしかするとこの記事を読んでいる人はこんな特徴があるかもしれません。大切なのは思い込みすぎないこと。

周りを気にしすぎないのも考えものですが、自分のペースで仕事をすることが1番大切です。

入社して1年以内の人

入社1年目は特にコンプレックスを感じやすい時期だと言えるでしょう。

同じタイミングでスタートした同期が自分より成果を出していると、特に自信をなくしてしまいがちです。

でも、これは全く気にすることはありません。仕事とはあなたが思っている以上にマラソン的な要素が強いからです。

最初は人当たりやセンスで何とかなるとしても、それがずっと続くとは限りません。

目先の栄光や称賛も気になりますが、キャリアはマラソンと同じ。1年目はとにかく自分がなりたい姿を何度も想像し、自分のキャリアや身に付けたいスキルをイメージすることが大切です。

生真面目な人

仕事に対して真面目すぎるのも考えものです。

もちろん熱心に取り組むことはとても大切なことですが、完璧思考の傾向が強いと自分の失敗を許せないことで少しずつ自信を失い、仕事を楽しむことができなくなることも。

「遊びゴコロ」を持つというのも一つのスキルです。

ベンチャー気質な会社で働く人

会社の方針や成長のフェーズにもよりますが、ベンチャー企業は利益を生み出してナンボです。

そのような環境では仕事に前向きだったり、長時間労働に耐性がある人が多く、ジョインしたばかりの人はついていけない、と思ってしまうかもしれません。

個人的にはそのような人と働くことで自信のスキルアップに向上すると思っているので、今いる環境を前向きにとらえて欲しいです。

逃げ道はいくらでもあることを知っておく

『仕事についていけない…』『このままでいいのだろうか?』なんて思うことは誰にでもあること。

大切なのはだからどうするか、です。

今の職場環境で頑張って成長するのか、自分に合った場所を見つけるのか。極論をいうとその2択しかありません。

ここではどうやってそれを選べばいいのか解説します。

「ついていけない」「合わない」を見極める

仕事についていけない…と悩んでいても、今の職場に憧れる先輩がいたり、その会社のビジョンに共感している、ということであれば歯を食いしばって頑張るべきでしょう。

憧れの先輩は今の環境で頑張ったからこそ憧れを持たれるように成長したのですし、会社のビジョンに共感しているなら自分でそれを実現できるようにスキルを身に付ける努力をするべきです。

それでも辞めてしまうのは挫折諦めということになってしまいます。

大切なのは信頼できる先輩からフィードバックをもらうこと。直属の関係ではなくても構いません。親身になって話をしてくれる人に今の悩みや状態を相談すれば、必ずいいアドバイスをくれるはずです。(そういう人がいない職場なら辞めた方がいいです)

一方、注意したいのは合わない環境で頑張ってしまうことです。これはあなたの働くモチベーションを潰し、キャリアを傷つけます。

例え話ですが「寿司の板前になってどにかく早く自分でお店を持ちたい」と思っている人が、有名店で5年間皿洗いをしてからシャリの握り方を教えてもらうのは合理的ではないですよね。

修行の一番の目的が「日本一うまい寿司を握る」だったらいいですが、早く独立することが目的なら、そこそこの味が学べてすぐに実践的な握り方を教えてもらえるお店で修行するべきです。

自分のキャリアに置き換えると「やりたい仕事ができないのは自分のスキルが足りてないからだ」と思考停止するのではなく、ここで頑張った先にやりたい仕事ができるのか?と考えることが大切だと分かります。

仕事が苦しいときは「ついていけないだけ(頑張ればなりたい自分になれる)」「環境があっていない」の区別がつきにくくなります。

これを見極めることが大切です。

身体をメンタルを壊したら終わりだと心得る

正直、このままでは身体を壊すと思ったら即やめた方がいいです。

若い頃は自分の体力に自信がありますが、それは意味がありません。

仕事にかかるプレッシャーは精神から身体を壊すからです。

そしてタチが悪いことに、ブラック企業ほど従業員を引き留めます。ついていけないのはお前の努力が足りないからだ、と言わんばかりに精神をコントロールしてきます。

この環境にいたらマズイ、と本能的に思ったら即転職を検討しましょう。

キャリアアドバイザーに話を聞くだけでも「こんなにたくさんいい会社はあるんだ!」と気付けるので、世界がパッと開けますよ。

まとめ

どんなに仕事ができている先輩や上司でも「仕事についていけない…」と思ったことはあります。

凹むこともあるし、落ち込むことは誰だってあるので心配しないでください。

ただ、今仕事についていけない悩みが「頑張った先に成長がある成長痛」なのか「自分に向いていない環境がつらい」なのか、正体を見極めることが大切です。

もし後者であればすぐに新しい環境を探した方が、いいキャリアを築いていけるはずです。

ABOUTこの記事をかいた人

ショウと申します。1日12時間働く仕事中毒な26歳Webマーケターです。 前職はdodaキャリアアドバイザー。 このブログではキャリアの積み方、副業、ブログ運営ノウハウをお伝えしていきます。 【経歴】アドベンチャー(マザーズ)→パーソルキャリア(東証1部)→Webマーケベンチャー(上場予定)←今ココ。