元キャリアアドバイザーが「転職は悪いこと」という風潮をぶったぎる

うえの
元キャリアアドバイザーのしょう(@sho_hey0222)です。

新卒で入社したパーソルキャリアでdodaという日本最大級の転職エージェントにてキャリアアドバイザーをしていました。

現在はあるベンチャー企業でWebマーケターとして働いています。

この記事ではキャリアアドバイザーとして年間500人以上の求職者を導いてきた僕が『転職は悪いこと』という風潮を真っ向から否定していきたいと思います。

「転職は逃げ」という人こそキャリアから逃げている

今だに『転職は逃げ』『石の上にも3年だ』と無責任な発言をする人を見ると、僕は強烈な怒りを覚えます。

その人のポリシーとして「ずっとこの会社で勤め上げるんだ」と決めているのなら、それは素敵なことです。1つのことを極める、というのはとても価値があることだとも思います。

しかしそれは人に強要するものでは決してないはず。転職を考えている人に対して『それは違うと思う』という人は無責任過ぎます。

僕がキャリアアドバイザーをする上で指針としてる「転職の思考法」という本では、転職を悪、と捉えている人を次のように解説していました。

転職が悪だと言うのは、新たな選択肢を手に入れる努力を放棄した人間が発明した、姑息な言い訳にすぎない。人間には居場所を選ぶ権利がある。転職は『善』なんだよ。個人にとっても、社会にとっても。

しかし日本には『同じ会社で働き続けている自分』を美化するためだけに、他人の可能性を潰す人が溢れています。これは絶対に間違っている。

ポジティブな理由だろうとネガティブな理由だろうと、転職は人にチャンスをもたらすのです。

これまで活躍できなかった人には輝くチャンスが。これまでも活躍した人にはさらに稼げるチャンスがあるはず。

本来、転職は自分の可能性を広げるための勇気ある挑戦。

これこそが、僕が『転職は悪いこと』と言っている人を否定する理由です。

「転職」の選択肢があるから人は会社と対等でいられる

少しだけ友人であるTくんの話をします。

とても真面目なT君は新卒で入った会社は少しブラックに近いベンチャー企業でした。

そしてT君は運の悪いことに、パワハラ気味の上司に当たってしまい膨大な仕事量を振られることに。終電で帰宅は当たり前、月の残業時間は120時間以上。もちろん残業代はありません。

憔悴しきったT君から相談を受けた僕は「とりあえず辞表を書いていつでも出せるようにデスクに入れておけば気が楽になるのではないか」と大した意味のないアドバイスをしてしまいました。

しかしT君は『自分はいつでも辞めれるんだ』という選択肢ができたことで、上司の理不尽な仕事の振り方に勇気を持って「NO」と言えるようになったのです。

結果的に彼は数年そのベンチャーで勤め上げた後、現在はITの会社で楽しそうに働いています。

 

前置きが長くなりましたが、僕が伝えたいのは必ずしも転職することが正しい、ということではありません。

『いつでも転職できる』と選択肢を持っておくことで、上司や会社に自分の意見を言えるようになるのです。

定年まで1つの会社で勤め上げようとしたら、正しくないことにもYESと言うようになる。上司から「不正をしろ」と言われたらほとんどの人がやってしまうでしょう。

『いつでも転職できる』と考えることで、自分に嘘をつかないキャリアを作ることができることを忘れないで欲しいです。

転職を悪いことだと捉えている人は「手段が目的化」している

『なんのために働くか』というのは、僕たちビジネスパーソンにとって永遠の問いだといえます。

早い段階で自分なりの働く理由を見つけられる人もいれば、一生見つけられずに仕事する人もいるでしょう。

それでもただ一つ、どのビジネスパーソンにも共通していることがあります。それは、報酬(給料)は価値を提供した分の対価だということ。これは資本主義のもっとも基本的なルールです。

同じ営業の仕事でも、転職をすれば給料が上がるのであれば、あなたは転職するべきです。滅私奉公の時代ではありません。自分が幸せになるために、自分を評価してくれる会社にいくことは”当たり前”のことなんです。

「転職は悪いこと」だと思っている残念な人たちはこれを裏切りだと捉えます。研修や教育に費用を掛けたのだから、この会社に恩を返せ、と。

この人たちは「自分を滅して会社に奉仕すること」が気持ちよくなっていることに気づかず、自分が稼げるチャンスを逃すどころが、あなたたちを潰そうとしてきます。

「転職を悪いこと」だと考えない企業に人材は集まる

考えてみてください。

  • “転職しようと思えばできる”人がたくさんいる組織
  • 転職したくてもできず、”しがみついている人だらけ”の組織

これって、どちらが健全でしょうか?どう考えても前者ですよね。

少子高齢化の影響で、働く人はどんどん少なくなっています。企業は「顧客」と同じくらい「社員」を大切にしないといけない時代だと言えます。

本当にいい人材が集まる会社は、ずっと良い人材が在籍してくれるかわからないからこそ、積極的に社員に成長の機会を与えることを考えます。

逆説的ですが、そういう環境だから良い人材が集まり、結果的に長く在籍してくれるという好循環になるのです。

まとめ

個人的には、転職はビジネスパーソンの可能性を広げる有効な手段だと思います。

しかし実際には、上司や先輩の目を気にして転職に踏み切れない人もたくさんいますよね。

たしかにこれまでお世話になった人たちの目線は気になります。それでも、その人たちは一度きりのあなたの人生に責任を持ってくれるわけではありません。

自分が望みたいキャリアや働き方があるなら、どうかそれを一番に優先してください!