
僕は新卒でパーソルキャリアという大手人材企業に入社しました。
そこでキャリアアドバイザーとして、多くの求職者から転職相談を受けて、マッチする企業を紹介するという業務を任されていました。
色々な求職者とお話しするうちに、転職を考える人は大きく2種類に分かれることに気付きました。
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働くことを楽しんでいて、ポジティブな理由で転職する人
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働くことがイヤで、今の職場から逃げるように転職する人
言うまでもありませんが、キャリアアップや年収アップなどのポジティブな理由で転職をする人の方がイキイキとしていますし、ライフスタイルそのものが充実しているように見えました。
どちらが正しくて間違っている、なんてことは言えません。
でも、人生の中で多くの時間を占める『仕事』が楽しければ、QOL(クオリティオブライフ、人生の質)が上がることは間違いありません。
この記事では
「イキイキと仕事をしている人は羨ましいけど自分には無理…」
「どうせはたらなら楽しく仕事できるようになりたい…」
と思っている人に向けて、僕がキャリアアドバイザー時代に出会った仕事を楽しんでいる人が実践している5つの方法をお伝えします。
目次
仕事を楽しんでいる人には共通点がある

そもそも、仕事を楽しんでいる人にはどんな「共通点」があるのでしょうか?
キャリアアドバイザー時代に僕はこう感じていました。
- 自分なりの「働く意義」を持っている
- いつでも転職できるという「余裕」がある
- 本をよく読む
サラッと解説していきます。
自分なりの「働く意義」を持っている
楽しく働いている人は、なにも自分の好きなことを仕事にできている訳ではありません。
それでも今の環境で自分が何を学びたいのか、どう向上したいのか、どうステップアップしたいのか、をしっかりと考えて自分なりに働く理由を作っている人が多いです。
”やらされている”のではなく”やっている”というモチベーションを自分で作ることは仕事を楽しむための基本であると言えるでしょう。
いつでも転職できるという「余裕」がある
転職が当たり前の時代になりましたが、別に無理に転職する必要はありません。
でも、「いつでも転職できるから気楽にいこう」と思っておくのは精神衛生上とても効果的だと思います。
こちらは僕が愛読している「転職の思考法」という本からの抜粋です。
「いいか。以前私が出会ったとある若者の話をしよう。彼も、君と同じように仕事にやりがいを見失っていた。だが、何も行動に移せなかった。なぜなら、その職場以外に居場所がないと思っていたからだよ。追い詰められた彼は、とうとうある日、スーツの胸ポケットに辞表を忍ばせた。もちろん、上司に出すつもりでだ。ただ、結果的に彼は辞表を出さなかった」
「なぜですか?」
「その日彼は初めて言えたんだよ。理不尽な上司に、ノーとな。『会社をやめる』という選択肢を手にしたからだ。(中略)『辞められない』という思い込みの檻の中に閉じ込められたら、どんな人間も必ず自分に小さな嘘をつくことになる」
会社にしがみつくと、ミスやチャレンジを過剰に恐れてしまう。その結果、新しいことや面白そうな仕事より、安パイな仕事をこなす人生になってしまう。特に大手企業勤めの人に多い傾向です。
萎縮しながらこなす仕事が面白いハズがありません。
本をよく読む
本を読むことは仕事だけでなく、人生にも好影響があります。
それはなぜか。ズバリ、物事の捉え方が上手になるからです。
前述した「自分なりのを働く意義を持っている」「いつでも転職できる余裕を持つ」これらの考え方はキャリア系の書籍を読んでいないと身につかない考え方。
つまり本を読むほど、自分なりの働くことに対する考え方がアップデートされます。本はまさに人生の攻略本ですね。
インターネットの情報でもOKですが、習慣として本を読む人はとても多角的に、楽観的に物事を捉えることができます。
仕事を楽しむための5つの方法

僕自身、飲み込みが早い方ではなかったので、仕事を楽しむためにいろいろなこと工夫してきました。その中でうまくいったことも、失敗したこともたくさんあります。
当初は「本当に仕事が楽しくなるのか?」と疑問を抱きながらやっていましたが、それでも確実に仕事は楽しくなりましたし、給料も上がりました。また、副業としてウェブサイトをいくつか運営する余裕もでき、収益も出ています。
では、”仕事を楽しめなかった頃”と”仕事を楽しめるようになった今”の差は一体なんなのでしょうか?
具体的に、僕はこの5つ実行したことで仕事を楽しめるようになったと感じています。
- 仕事に没頭する
- 事業の理解度を高める
- 職場の人間関係を良好に保つ
- リフレッシュ系の趣味を持つ
- 目標設定をする
僕はこの5つのポイントをを意識してから、仕事を楽しむことができ、成果も伴ったように思います。
詳しく説明していきましょう。
仕事を楽しむための方法①:没頭する
まず大切なのは、仕事に没頭することです。僕たちは仕事をスタートしてからしばらくすると「飽きたな」「もっと面白いことがしたいな」などと、文句を言い出します。
でも、よく考えてみましょう。仕事の本質は価値を提供してその対価をもらうことです。仕事が面白い、というのは付加価値でしかなく、お客様には関係ない話なのです。
そもそも価値を提供しないといけないのだから、大変なことが前提。つまり受け身の状態でホイホイと楽しい仕事が降ってくるなら苦労はありません。
ではどうすればよいか?答えは、寝食を忘れるくらい仕事に没頭することです。仕事の楽しさはそのあとから付いてきます。
あのホリエモンも著書の中で同じことをいっていました。
人は何かに「没頭」することができたとき、その対象を好きになることができる。
スーパーマリオに没頭する小学生は、ゲームを好きになっていく。ギターに没頭する高校生は音楽を好きになっていく。読書に没頭する大学生は本を好きになっていく。そして営業に没頭する営業マンは、仕事が好きになっていく。
ここで大事なのは順番だ。 人は「仕事が好きだから、営業に没頭する」のではない。順番は逆で、「営業に没頭したから、仕事が好きになる」のだ。
心の中で「好き」の感情が芽生えてくる前には、必ず「没頭」という忘我がある。
とにかくまずは目の前の仕事に没頭する。そこから仕事の理解度が高まって好きになっていくのです。
仕事を楽しむための方法②:仕事の理解度を高める
次に大切なのは仕事の理解度を高めることです。これをやらない人は意外と多い。
仕事に限らずとも、理解度が低いままでは何事も楽しめるはずがありません。スポーツやゲームにしてもそうですよね。ルールを知らなければ「やらされている感」を感じますし、仕事を理解していないと自ら新しい提案をすることができません。
だから僕たちは、自分がやっている仕事についての理解度を高めなければいけません。本を買って勉強したり、わからないことを先輩に聞いたり、ネットで調べたり、同僚と事業についてディスカッションしたり。
そうやって一定の知識や事業理解ができて、初めて仕事に主体性が生まれるのです。
仕事を楽しむための方法③:職場の人間関係を良好に保つ
フリーランスでもない限り、職場の人との人間関係は大切です。1日の1/3を同僚と過ごすのですから、ないがしろにしていいわけはありませんよね。
一説によると、職場に親友と呼べる人が1人でもいると仕事の生産性が2倍になるそうです。
僕は現在Webディレクターといって、サイトを制作・運用する仕事をしているのですが、毎日のようにデザイナーさんやプログラマーさんに指示や依頼をしないといけません。
スケジュールがパツパツの彼らに仕事を頼む際はやはり気を使うもので、人間関係が大切なことを痛感します。
飲み会とまではいなかくても、月1くらいでランチに誘ってプライベートな情報を交換することで、仲間意識が芽生えてスムーズな仕事運びができるようになりました。
仕事を楽しむための方法④:リフレッシュ系の趣味を持つ
どんなに優秀なビジネスパーソンでも、走り続けることはできません。休息を取り、仕事から離れて自分を見つめ直す時間だって必要です。
だから僕は、リフレッシュ効果が高い趣味を持つことを強くオススメしています。
特にオススメなのが「サウナ」。今、一流の経営者たちがこぞってはまっている、心身をしっかりケアできる実用的な趣味です。
以前、ヤフー株式会社の社長である渡邊健太郎さんがこう言っていました。
「『なぜサウナに入るのですか?』と聞く人がいるけど、逆に『なぜサウナに入らないのですか?』と聴きたくなる。『あなたは、サウナでととのう必要もないくらい、恵まれた環境で生きているのですか?』と」
超多忙な一流経営者が、わざわざ時間を確保してでもやりたいサウナとはどんなものなのか。
こちらでまとめているので、ぜひ読んでみてください。
仕事を楽しむための方法⑤:目標設定をする
最後に紹介したいのが、仕事をする上での目標設定をすること。
わかりやすくいうと、半年〜1年後のなりたい自分を決めて日々の業務に取り組むということです。
最近特に痛感しますが、目標がない状態でやる仕事って「ただの作業」なんですよね。ただお金のために言われたことをこなす仕事なんて、つまらなくて当然です。
人は自分でやる!と決めた仕事には熱心に取り組み、その過程で得れることも大きい。これを1年やるとやらないとでは、キャリアに大きな差が出ます。
僕のオススメは「なりたいと思える先輩や上司に相談する」こと。
自分が心から憧れることのできる人に、今どんな目標を立ててどんな意識で仕事をすればいいのかを聞いてみましょう。その際、「自分はこう思うんですけどどうですかね?」といったように仮説を持っていければベストです。
逆に、今の職場になりたいと思える先輩・上司がいなければ転職のサインです。このまま行けばつまらなそうに働いているその人たちが、将来のあなたの姿だということを忘れてはいけません。
まとめ
仕事を楽しみたいなら、今回紹介した5つの方法を即実践してみてください。
キャリアアドバイザー時代に年間300人以上の優秀な方達の相談に乗ってきましたが、仕事を楽しんでいた方達はほとんどがやっていました。
楽しい仕事が降ってくるのを口を開けて待っているのも構いませんが、時間に限りある自分の人生とキャリア。
充実した働き方のために、工夫し、実践して、自分の手で楽しい仕事を作り出していきましょう。