

- アドフラウドってなに?
- アドフラウドではどんな被害事例があるの?
- アドフラウドに巻き込まれないためには?
こんな疑問を解決できる記事になっています。
目次
アドフラウドとは?
アドフラウド(Ad Fraud)とは、一言で言うと『無意味にネット広告をクリックし、悪意を持って無駄な広告費を掛けさせること』です。
ネット広告配信において起きる詐欺的な不正行為で、ユーザーがアクセスしたように見せかけて広告を表示させ、広告費を搾取させることを言います。
通常、ネット広告は「企業がネットユーザーに向けて」発信するもので、企業側は広告費に多額の予算を費やしていますよね。
代表的なネット広告だとGoogle AdSense。Google AdSenseはクリックされて初めて広告料が発生する『クリック単価』方式ですが、広告の中には表示するだけで広告費が発生する『閲覧単価』方式があります。
アドフラウドは、ロボットなどの自動プログラムを悪用して不正に広告を表示させたり、ロボットに広告をクリックをさせたりして無意味なインプレッションを稼ぐ悪質な行為です。人ではないロボットに広告が表示されても、広告主にとっては広告の無駄打ちになってしまいますよね。
このアドフラウドが、近年日本でも見かけられるようになり、対策を求められています。
なぜアドフラウド行為が行われるのか

そもそもなぜアドフラウドが行われるのでしょうか?
様々な説がありますが、もっとも考えられるのは広告代理店やアフィリエイターの成約水増し行為が原因だと考えられます。
例えば広告代理店であれば、NewsPicksやGunosyなどのメディアに枠を持っています。そこに企業から広告費をもらい、広告を出すことで手数料をもらいます。
ところが、広告を出してもなかなか効果が出ない…となると広告代理店は焦ります。このままでは契約を解除されてしまい、自社の利益が減ってしまうからです。
そこで利用されるのがロボットなどを使ったアドフラウドだった、というわけです。(あくまで例です)
このように、広告を出す側と扱う側の間で起こる大きな問題がアドフラウド。
※調べたところ、海外では競合他社の出している広告費用を過大にさせるためにアドフラウド行為を働いた企業が報告されています。そういうやり方もあるのか…
アドフラウドの事例
アドフラウドの事例は無数にあります。ここではよく起こるアドフラウドの事例をまとめました。
過度な広告領域
検索スパムと組み合わせて、広告しかないページに誘導させて意図的でないアクセスをさせること
不正な広告挿入
ユーザーが閲覧している正当な媒体ページの広告タグを、不正な事業者が自社のタグにすり替えて不当な利益を上げること
オートリフレッシュ
高頻度でページが自動リロードされ、短時間の間に大量の広告を表示させたことにする
クッキースタッフィング
ブラウザに有名ブランド広告主などを過多に表示させ、クッキーに履歴を残す行為
オークションのURL偽装
アダルトサイトや違法ダウンロードサイトなどのアングラ的サイトが、広告オークションに対して正当なサイトのURLを偽装して広告の入札を受けようとする手法
隠し広告
サイトの見えない位置に広告を表示させ、広告配信数を水増しすること
クリックボット
ブラウザをプログラミングし、自動的に広告をクリックさせる方法
ハイジャックデバイス
ユーザーのデバイスを不正にプログラミングさせ、自社の広告をクリックさせること
トラフィックエクスチェンジ
ユーザーにページ内で自動リロードするコンテンツ(動画広告とか)を見せて、コンテンツ内にトラフィックを渡して対価を得ること
う〜ん…
やろうと思えば僕らブロガーも、広告主も、広告詐欺を行うことができてしまうんですね。
アドフラウドによる損失はどのくらいか

アメリカでは2016年のアドフラウドによる損失が72億ドル(約8000億円)と言われています。
ネット広告を通じてユーザーに商品をアピールしたい企業からすればとんでもなく迷惑な話ですよね。
一方、日本国内での広告の不正表示は総インプレッション数の4%と見られており、アメリカほどの被害があるわけではありません。しかしながら企業側に危機意識が低いので、今後さらに増加すると見られています。
不正な広告表示を減らすことができればその分の投資効率が上がり、顧客獲得単価が下がって会社の損失が減ります。つまり、アドフラウドを撲滅することで会社の利益は増加して従業員に潤いがもたらされるわけです。
アドフラウドが増えると市場全体が低迷する原因になる
アドフラウドは大切な企業のマーケティング資金を水の泡にします。
アドフラウドが増え続けると、広告業界全体のを導入することを必須とするルールを導入するなど、マーケティング業界全体で取り組んでいかなければ、マーケティング業界全体が低迷することになる可能性もあります。
ネット広告の企業こそ目先の利益を追い求めるだけでなく、長期的な視点が必要なのではないでしょうか?今の状態は自分の首を自分で締めていることと同じのような気がしますね。
それでは。
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