
小学校2年生の頃、母親から『ハリー・ポッターと賢者の石』を完読するまで誕生日プレゼントは渡さない、という謎の課題を突き付けられました。
泣きながら読破し、そこから読書が好きになったので結果的に感謝していますが。
さて、今回はそんな母親のおかげで月に10冊以上の本を読むようになったぼくが、就活生に向けて『絶対に読んでおくべき本』をたった3つだけ紹介したいと思います。
目次
就活生に読んでおいて欲しい、たった3冊の本

そもそも、就活生は忙しいですよね。就活のための自己分析、大学の授業、合間を縫ったバイト…
そんな頑張っている就活生に、20冊の本を読め!とは言いません。だから今回は、電車の中や面接と面接のスキマ時間に読めるような
- 手軽に読めて
- 本質を突いており
- あなたの考えにいい影響を及ぼす
そんな3冊を厳選して紹介します。
『御託はいいからさっさとタイトルを教えやがれ!』という方は下へスクロールしてOKです。
なぜ就活生はこの本を読んでおくべきなのか?を理解したい方は、少しだけお付き合い下さい。
就活はあなたの『哲学』を問われる場
ぼくが就活をひと言で説明しろ、と言われたらこう答えます。
もちろん会社の方針や、面接官によっては『頭の良さ』『具体的なスキル』を求められることもあるでしょう。
でも、大学生の頭の良さなんてその大学でだいたい分かるし、専門学校でもない限りスキルなんてドングリの背比べです。
じゃあなぜ、企業はわざわざコストと時間を割いてまで選考を行うのか?それは、あなたの『哲学』を知ることで、これからどんな成長をするかが予測できるからなのです。
自分の『哲学』を持っているヤツが、生き残る

Googleの検索窓で「就活 本」と検索するとたくさんの本がおすすめされていますよね。じゃあ、これを全部読み、すべて理解すれば就活が上手くいくのか?答えは、ノーです。
これだけ情報がありふれた現代では、『情報を得ること』よりも、『情報を選別し、自分のものにする』人の方が優秀だとみなされます。何でもかんでも鵜呑みにすることが賢いわけではないってことですね。
元サッカー日本代表の本田圭佑選手を例に挙げてみましょう。彼は代表に選出されたばかりの頃、エゴイスト(自己中心的)とメディアに非難されることがよくありました。
しかし、彼は自分で掲げた
『挫折は過程。成功すれば挫折は成功のプロセスになるんだ』
『世界一の選手になる』
という哲学を貫き続けた結果、世界的名門クラブACミランのエースナンバー10番を背負う選手にまで成り上がりました。
『誰に何を言われようが、俺はトップになる。そこに向かって突き進むだけ』という揺るぎない哲学が、彼を奮い立たせ続けたのです。
『情報を手に入れて、鵜呑みにするのか?』
『情報を選別し、咀嚼し、自分の哲学にするのか?』
情報が溢れ、自分の考えや哲学がブレがちな今の世の中はVACAワールドと言われています。
現代で成功できるか否かは、この哲学を持つか持たないか、の違いが大きいのではないかとぼくは考えています。
いい本は、僕たちに『いい哲学』を授けてくれる
良き書物を読むことは、過去の最も優れた人達と会話をかわすようなものである。
The reading of all good books is like a conversation with the finest minds of past centuries.
デカルト(フランスの哲学者、数学者 / 1596~1650)
本を読むことの醍醐味はまさしく、これです。
過去の偉人や現代の優秀な人たちが、寝る間を惜しんで身を削り、試行錯誤して手に入れたナレッジを、僕たちはたった1000円前後で購入できます。
本を読むことは、人類の叡智を苦労なく手に入れる素晴らしい方法です。
まさに、人生の裏ワザと言ってもいいでしょう。
だから、まだ思考が凝り固まっていない大学生にこそ、この本を読んで自分の哲学の1部にしてもらえると嬉しいです。
そうすれば、自分はこうなりたい、こう生きていきたい、こんな社会人になりたい、という想いがより一層明確になり、力強い言葉とロジックで就活に挑むことができるはずです。
元キャリアコンサルが推薦する就活を成功させる本、3選
長々と『就活生が本を読み、哲学を身に着け、自分の言葉で語る重要性』について説明してきましたが、ここからが本題。
元キャリアコンサルタントとして、様々な転職者や経営者を見てきた僕が、その中でもズバ抜けて優秀な人たちが共通して読んでいた本、かつ、就活生でも理解できる本を紹介します。
ぜひ手に取って、ページが擦り切れるまで読んでほしいです。
1.僕は君たちに武器を配りたい
ビジネスパーソンのルールでもある『資本主義』の仕組みや根本がよくわかる一冊。社会に出てから読むのでも十分いいのだけれど、社会人として世に出ていく前から読んでおくことで、社会の非常さや生き抜くための考え方を学ぶことができます。
著者の瀧本哲史さんは、同大卒業後にマッキンゼーに入社し、その後京都大学で教鞭をとるような眩しすぎる経歴の持ち主。でも全く嫌味なく、とても分かりやすい文章なのでスイスイ読めます。
無人島になにか持って行けるなら、ぼくは迷わずこの本を選びます。
以下、読んだ人の感想。
読んでいて、「自分も新しい世界に進まなくては」と思わされる一冊だった。読書で得た知識や経験で得た知識を使って自分を「非コモディティ化」し、社会に売り込んで行かなくてはいけない。既存のシステムの先を読め、現状の裏を見ろという教えに刺激を受けた。
若い人向けに書かれたらしいけど、いい歳したおっさんでも勉強になります(遅いか?)、 投資家的な考え方やリスクに対する考え方とか。 賃金を下げないためにはコモディティにならない、スペシャリティ唯一の人になる、とか。 自分の頭で考えない人はカモにされる、とか。 リスクが取れる範囲のハイリスク・ハイリターンをたくさん選ぶ、とか。 英語・IT・会計は人に使われるための知識であり奴隷の勉強よりも、リベラルアーツで人類が学んできた歴史や、哲学、芸術、文学、自然科学全般など幅広い学問領域を横断的に学ぶ、とか。
2.速さは全てを解決する~『ゼロ秒思考』の仕事術~
ここで、あえてビジネスパーソン向けの本を本を就活生に勧めるのは理由があります。
それは、著者の赤羽雄二さんが『若い世代のビジネス意識に改革を起こしたい』と考えているから。テーマが『日本人の生産性が低い理由』や『ダメ上司に惑わされず仕事のスピードを上げる具体的な方法』となっており、就活生にとっては自分が社会人になった後のイメージがつきやすくなるかと思います。
偏った会社の考え方を刷り込まれる前に『あ、こんな上司はイケてないな』とか『自分だったらこうするのにな』というポジティブな意識を持つことで、自分の仕事観を考えるきっかけになる1冊です。
僕は今も、この本を常にデスクに置いています。
以下、読んだ人の感想。
仕事を早くこなすための事例が多く紹介されている。具体例が豊富で自分の現状と比べて、できることを考えながら読んだ。読了後実践しているのは、グーグルアラートを登録して朝の時間に読みこむ情報集を始めた。重要なニュースは数日にわたって配信されるので、トレンドがつかみやすい。あとは、とにかく前倒し。今日できることは今日終わらせる。色々後回しにしていた自分には活の入る本でした。
日々の生活の中での意識改革の工夫が満載で、すぐに実行に移したい事柄ばかりでした。重要事項を抜粋したメモを作成し、活用したいと思います。
3.やり抜く力 GRIT
この本を読んだら、自分は才能がないからできない、と言い訳することはできなくなります。
成功や目標達成のために必要な要素が『やり抜く力』だということを科学的に証明してくれるので、今からでも頑張ろうと思わせてくれる内容になっています。
部活も、勉強も、ビスネスも、ブログも。全ては続けた人間が勝つようになっている。
当たり前だけど、つい目を背けがちなことに向き合う勇気をくれる一冊です。
以下、読んだ人たちの感想。
「やり抜く力」についての説明と重要性を説いた後に、「内側」からどうのようにGRITを育むべきなのか、「外側」からどのようにGRITを育むべきなのかが書かれていた。単に情熱第一主義になっていないところはよかったと思う。 これをどうにかして日常生活に生かしたい
人生で成功するためのシンプルな特性。それは「やり抜く力」だった。
研究者として「やり抜く力」に向き合った作者の立場から書かれているので、かなり学術的な視点から観られている。
一方で実際に生きてきた感覚的にも大きなズレがない論なので、すっと入ってくる。
感覚的に理解している「やり抜く」大切さを、体系的に見ることができる点で面白い
まとめ:本を読もう。就活どころか、人生がうまくいく
月に10冊以上は必ず本を読む僕が厳選した就活生が読むべき3冊の本、いかがでしたでしょうか?
これは確信を持って言えますが、読書をする人は総じて優秀なビジネスパーソンになれます。
何かをインプットしようとする姿勢を忘れなければ、成長が止まることはありません。
いい本を読むと、自分にビビッとくる言葉や考え方に出会えるはずです。
子どもの頃に読んだマンガの一章節が、なぜか今も覚えていたりしませんか?あの感覚です。
そしてインプットをしたら、自分の頭で咀嚼し、理解し、自分なりの言葉で語れるようにすることが大切。
それを就活の場でぶつけてみてください。仮に上手くいかなくても、それは価値観が違っただけ。
あなたが成長したことには1mmの疑いの余地もないんですから。
ではでは。